抗NMDAR抗体脳炎の機能予測スコア

抗NMDAR抗体脳炎の機能予測スコア
神経救急の中で、急性脳炎はスピード感を持って診断と治療を開始しなければならない重要な中枢神経疾患の一つです。
非感染性の脳炎の中では抗NMDAR抗体脳炎が有名で、脳神経内科医師が押さえておくべき重要疾患です。脳炎というカテゴリーではもはや「common disease」と言って良いと思います。
病初期は非特異的な症状しか認めないこともあり早期診断はしばしば難しいですが、この脳炎は適切な治療により「時間はかかるものの病状改善が期待できる脳炎」でもあるので、やはり早期治療介入が鍵であることは言うまでもありません。
2019年のNeurologyの文献ですが、NEOS scoreという評価スコアがあります。
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5項目中、4項目以上が該当すると、発症後1年段階での転帰や機能障害は重度である可能性があるというスコアリングです。
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スコアの項目の中でも特に「発症から4週間以内に症状改善」があったかどうかが重要と思います。
この論文では時代別の治療成績も提示しています。この脳炎は研究が進むにつれて様々なことが近年になってわかってきたわけですが、例えば卵巣腫瘍がある場合には早期に切除を考慮すべきなど。つまり、時代背景が変われば脳炎の治療の内訳も異なってきます。
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しかし、この図を見てもわかるように、時代背景にかかわらず、NEOSスコアで示される層別化によって、転帰は同じ傾向だったという結果です。つまり、このスコアに含まれるfactorはこの病態の普遍的な因子と言えるのかもしれません。
参考文献:
Neurology® 2019;92:e244-e252
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