Marfan症候群での手首と親指サイン

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Marfan 症候群(Marfan syndrome; MFS)

Marfan 症候群(Marfan syndrome; MFS)は常染色体優性遺伝の先天異常疾患で筋骨格系,眼球,心血管系などの結合組織に障害をひきおこします。つまり皮膚,肺,血管,角膜,毛様小体,硬膜など広範な病変が生じます。細胞間接着因子であるフィブリリン(fibrillin, FBN1)遺伝子の変異が原因で、この蛋白異常によ りこれらの組織に脆弱性が生じます。

脳神経内科領域としてのMFS

脳神経内科医としては脳血管障害で鑑別することがあります。具体的には頸動脈や椎骨動脈の動脈瘤や解離などです。心・弁膜症や大動脈病変にともなった心原性脳塞栓症,脳動脈瘤の破裂などで関わることもあります。

ずいぶん昔ですが、脳皮質下出血をおこしたMFSを経験し、臨床神経に報告しました。頸部血管の異常屈曲が非常に特徴的でした。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/clinicalneurol/54/11/54_897/_pdf/-char/ja

顔貌や骨格が特徴的なので、診察室に入室した瞬間に疑うこともあります。写真Aはwrist sign(手首徴候)、Bはthum sign(母指徴候)で、どちらもMFSの大事なスクリーニングサインです。

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