どんなバッターになりたい?
緊急性のある場合、臨床ではリスクの高さに応じて「かもしれない」で対応することがあります。その結果、「空振り三振」となってもそれは構いません。どれだけリスクを事前に察知できたかが大事だからです。
でも、てんかん診療においては真逆で。てんかんという診断を見逃すことを恐れて、「かもしれない」でてんかんと勇足で診断してしまうと、もう後戻りができません。現実には、てんかんと診断されている人の2-3割はてんかんではないとされていますし、その誤った診断がその後に覆ることはほとんどありません。つまり、てんかんの診断においては「見逃し三振」や「四球」が多いバッターになりたいと思います。王さんや、落合さんのような往年のバッターになるのは難しいですが、見逃し三振を恐れない選球眼がてんかん診療では大事だと思います。もちろん救急のセッティングでは、三振を恐れず果敢にバットを触る打者に憧れます。
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