新しいてんかん分類 2016

昨年、新しいてんかん分類案が提唱されました。
これまでは部分発作と全般発作特発性と全般性の二つの軸で分類した4分分類が臨床上の主軸となっていました
(1989年の「てんかん,てんかん症候群分類」)。
てんかん及びてんかん症候群はheterogeniousであるため、この4分分類では区分できない、矛盾する疾患概念が確認されるようになりました。つまり、遺伝子診断や画像診断の進歩に対して1989年分類が対応できなくなったためです。
2016年に最新の国際分類法が提案されました。
・発作分類(seizure type)
・病因(etiology)
・併存疾患(comorbidity)
・てんかん症候群(epilepsy syndrome)

の多軸で分類することが提案されています。
てんかん分類案2016
発作分類はシンプルとなっており、焦点発作(focal seizure)、全般発作(generalized seizure)で単純に大別、該当しないものは不明(unknown onset)または分類不能(unclassified)としています。
従前の発作分類からの変更点として
・部分発作(partial seizure)は焦点発作(focal seizure)に名称変更
・焦点発作は意識障害の有無でさらに区分
・「単純部分(simple partial)」、「複雑部分(complex partial)」,、「二次性全般化(secondarily generalized)」などの用語は廃止
・全般てんかんには、「absence with eyelid myoclonia, myoclonic absence, myoclonic atonic, clonic-tonic-clonic, epileptic spasm」の発作型が追加
病因は、
遺伝性(genetic)
器質性(structural)
代謝性(metabolic)
免疫介在性(immune)
感染性(infectious)

で分類されています。 2017年にはこの最新の分類法が発表され、今後の主軸となると予測されます。
多様な病態、病因、発作型を有するてんかんという疾患概念をまとめることは非常に難しく、
てんかん臨床学、病態生理学の進歩とともに、これまで同様、今後も発作分類の改定を繰り返していくことが予測されます
ただし、1989年の4分分類は臨床における基軸として重要であり、臨床現場での活躍の場はまだ十分あると考えます。
Proposal for revised classification of epilepsies and epileptic syndromes. Commission on Classification and Terminology of the International League Against Epilepsy. Epilepsia. 1989;30(4):389-99.
Fisher RS. Operational Classification of Seizure Types by the International League Against Epilepsy. 2016.
Scheffer IE, Zuberi JFEHSJGWMSLMEPTTSWY-HZSM. Classification of the epilepsies: New concepts for discussion and debate—Special report of the ILAE Classification Task Force of the Commission for Classification and Terminology. Epilepsia Open. 2016;1(1-2):37-44.
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