「高齢者てんかん」は珍しくない

高齢者てんかんの話です
てんかんは「あらゆる年齢層において発症する最も頻度の高い慢性の神経疾患」の一つです.
つまり、生まれた時や幼少期に「てんかん」がなかった方でも、30代、40代、あるいは80代であっても、どの年齢になっても新たに「てんかん」持ちになる可能性があります。
特に20代や30代の若い世代と、65歳以上の高齢世代はその発症リスクが40代や50代よりも高く、年齢があがればあがるほど「てんかん」のリスクは高まります。
日本は未曾有の超高齢社会となり、それは現在進行形にあります。日常診療で、高齢者を診療しない日はありません。
高齢者に多い神経疾患は、認知症や脳卒中ですが、「高齢者てんかん」も非常に多いです。そして、適切に診断に至っていないてんかんのケースやや「認知症と誤診されるてんかん」などの例もあり、注意が必要です。
日本での正確な数値は不明ですが、高齢者のてんかんの罹患率は約2〜5%とされています。つまり、高齢者が集まる施設(50人以上が入所している施設)では少なくとも一人は「てんかん」を持っていますし、病院の待合や駅の構内もしかりです。
よって、いつなん時、発作が出現するか(遭遇するか)わかりません。現在進行形にある超高齢社会の日本において、「高齢者てんかん」はcommon diseaseとして周知されるべき病態と言えます。
<高齢者てんかんの原因>
高齢者てんかんの多くは何かしらの原因がありますので、必ず検索する必要があります。
十分検索しても明らかな原因が同定できないことももちろんあります。

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<高齢者てんかんの臨床的特徴と鑑別>

高齢者てんかんと鑑別すべき病態があります。特に急性症候性発作の鑑別と対応が重要です。

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本日は、「高齢者てんかん」について、総論的な点のみ触れました。
てんかんは,あらゆる年齢層において発症する最も頻度の高い慢性の神経疾患の一つであることをまずご理解いただき、てんかんは小児特有の疾患で成人・高齢者ではほとんど発症しないというのは誤解であることをご理解ください。
Boggs. JG. Seizures and epilepsy in the elderly patient: Etiology, clinical presentation, and diagnosis. . 2014.
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