ペランパネル(フィコンパ)はてんかん発作だけでなく、ミオクローヌスにも効果があるのか?giant SEPからの知見

ペランパネル(フィコンパ)はてんかん発作だけでなく、ミオクローヌスにも効果があるのか?giant SEPからの知見
ペランパネル(フィコンパ)は日本で開発された新規抗てんかん薬の一つで、AMPA受容体拮抗作用は既存の抗てんかん薬にはなかった作用機序で、治療スペクトラムも広いのが特徴である。
ペランパネルは当初から「2次性全般化」を容易に生じる発作型の患者に対して、その「2次性」を抑制することに優れているのではないかとされてきた。これは運動野における過剰なneuronの興奮をAMPA受容体レベルで阻害していることが想定された。
もう一つの特徴は、以前の記事でも紹介したが(http://r6eddish.blog.fc2.com/blog-entry-26.html)、てんかん発作だけでなく皮質ミオクローヌスに対する有用性が近年注目されていた。進行性ミオクローヌスてんかん患者の薬剤難治の皮質ミオクローヌスに対して、少量のペランパネルが著効したという海外からの報告にはじまり、本邦でも報告されるようになった。
ところで皮質ミオクローヌスは、電気生理学的にはその活動性はgiant SEPに現される。
つまりgiant SEPの振幅の高さは皮質興奮性を反映し、皮質ミオクローヌスの活動性を間接的に反映する。ではペランパネルで治療を受けた皮質ミオクローヌスの治療前後のSEPはどうなるのか?このclinical questionに基づく論文が先日acceptされたので紹介する。
対象・方法
薬剤難治のてんかんに対してペランパネル投与を受けたてんかん患者のうち、皮質ミオクロニーも有する患者とし、その治療前後のSEP評価を後方視的に解析した。
結果:
ペランパネル投与にて、1)ミオクローヌススコアは有意に改善し、ミオクローヌスの改善に伴う2)ADLスコアも有意に改善した。さらに、PER投与で3)giant SEPは振幅が低下し、かつ潜時が延長する時間的分散様の変化を認め、4)SEPの変化量は臨床症状の改善と相関した。
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ペランパネルが一次運動野での皮質興奮性を抑制したことを示唆した。皮質ミオクローヌスのなかでも特にどのような症例で有効なのか、治療域はてんかんと同じでよいのか(おそらくより少量で効果あり)、などは今後の課題である。
Clin Neurophysiol. 2019 Jul 19;130(10):1804-1812. doi: 10.1016/j.clinph.2019.07.006. [Epub ahead of print]
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