てんかん各論

脳炎

自己免疫性脳炎に対して免疫治療の強化は不要なのか?

今回の論文のテーマ 自己免疫性脳炎(AE)の免疫治療はどこまでするのか? です。 AEは炎症性の中枢神経疾患で、意識障害、けいれん、発熱などの症状が急性に出現します。 AEの病態は免疫介在...
脳卒中後てんかん

脳卒中後てんかんの予後:死亡率は?

脳卒中後てんかんの転帰(死亡)については様々なデータがあります。 脳梗塞後の発作の有無は累積死亡に影響しなかったとする観察研究もあれば、18-50歳の若年の脳卒中患者の観察研究では脳卒中後てんかんがある症例はない症例と比較し...
妊娠とてんかん

妊娠中の抗てんかん薬とビタミンB群

抗てんかん薬内服中の妊娠期間におけるビタミンBの補充をどうするか 妊娠中に抗てんかん薬(ASM)を服用すると、先天性奇形のリスクが高まったり、子供の神経発達に悪影響を及ぼす可能性が指摘されてきました。 ASMは葉酸代謝と相互作用することで、...
自閉症スペクトラム障害

ヒトを認識する脳波:自閉症スペクトラム障害の診断

誰しも、ハッと思うことはあると思います。何かを見たときに「あ、思い出した!」など。そのような閃きに限らず、ヒトは何かを認識するときに脳内では何かしらの反応が生じています。 例えば、ある写真をパッと見せられたとき、私たちは瞬時に「それが人間か...
PNES

PNESを脳波で秒で診断する

心因性非てんかん発作(PNES) PNESとは「てんかん発作とよく似た発作症状ではあるものの、てんかん発作ではない発作で、心理的な要因で生じるもの」です。 つまりてんかん性ではなく心因性の発作です。PNESはしばしば診断が難しく、臨床的に...
高齢者てんかん

高齢者てんかんの認知機能低下

高齢者てんかんは、超高齢社会である日本にとってcommonです。 世界的にみてもおそらく高齢者てんかんの先進国と言えるのではないでしょうか。 加齢に伴って、てんかんの発症率は高まりますが、高齢者で多い認知症はてんかんの重要な危険因子です。 ...
自己免疫性てんかん

抗 LGI1 抗体陽性辺縁系脳炎:ASLと脳波で病態を把握する

抗 LGI1(leucine-rich glioma-inactivated 1 protein)抗体陽性辺縁系脳炎 主な症状: ・てんかん発作 ・意識障害 ・認知機能低下 ・低 Na 血症 などを呈する急性の自己免疫性脳炎です。 免疫治...
脳炎

抗NMDAR抗体脳炎の機能予測スコア

抗NMDAR抗体脳炎の機能予測スコア 神経救急の中で、急性脳炎はスピード感を持って診断と治療を開始しなければならない重要な中枢神経疾患の一つです。 非感染性の脳炎の中では抗NMDAR抗体脳炎が有名で、脳神経内科医師が押さえておくべき重要疾患...
重積発作

てんかん重積の予後:治療を遅らせる理由はない

てんかん重積の予後:治療を遅らせる理由はない てんかん重積状態(status epilepticus: SE)は重篤な神経救急疾患の一つです。 なぜ重篤かと言えば、重積状態が長く続くと高次脳機能障害などの神経障害が後遺する可能性が高く、また...
妊娠とてんかん

妊娠とてんかん:抗てんかん薬、催奇形性、血中濃度

妊娠可能な年齢にある女性の「てんかん」患者さんについてです。 今回は、大事なことだけ簡単にまとめました。 <計画妊娠が望ましい> 妊娠可能な女性に「てんかん」がある場合で、妊娠を希望している状況であれば「計画妊娠」が勧められます(大事です)...
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