発作時症候チェック

非てんかん性心因性発作? てんかん発作?
-全身けいれん中でも意識がある-

先日の外来紹介で 全身けいれんの発作なのに、意識消失しない(発作中の記憶がある)と訴える患者さんがいました。 紹介理由は 「全身で痙攣している最中も記憶があるという奇異な訴えは、てんかんではなく、非てんかん性心因性発作(PNES:psych...
診断特異性の高い脳波所見

抗NMDA受容体抗体脳炎の脳波診断

抗NMDA受容体抗体脳炎は、10ほど前から疾患概念が報告され、現在では神経内科医であれば誰でも知っている脳炎の一つだと思いますし、その臨床的重要性もよく知られていると思います。 この脳炎の診断ポイントはいつくかありますが、 実は脳波にも診断...
非けいれん性てんかん重積状態

遷延する意識障害の鑑別(NCSE)

意識障害の鑑別の一つに、てんかん発作があります。 遷延する意識障害患者の場合は、非けいれん性てんかん重積状態(non-convulsive status epilepticus; NCSE)の鑑別を要し、近年注目されています。 てんかん重積...
てんかん

てんかん発作を誘発し得る薬剤

薬剤誘発性発作 てんかん患者の初発発作は大発作(全身けいれん)で発症することがしばしばありますが 大発作=てんかんではありません。 救急搬送される初回のけいれん発作では、急性症候性発作の鑑別をまず要します。 その鑑別において、脳卒中の除外は...
てんかん

AED (anti-epileptic drug)の中止は可能か

てんかん治療の中核は抗てんかん薬(AED:anti-epileptic drug)の内服治療になります。てんかんと診断された患者さんの約7割弱は、一種類のAEDで発作が消失する1)と言われており、まずはてんかんの病型に応じた適切なAED選択...
てんかん外科治療

迷走神経刺激、深部脳刺激、反応式皮質刺激

難治性てんかんへの神経刺激療法 —迷走神経刺激、深部脳刺激、反応式皮質刺激— てんかんの標準的な治療は、抗てんかん薬(AED)の投薬です。 ところが、約3割のてんかん患者さんは、難治性てんかん 難治てんかん(refractory epile...
脳波

周期性パターンを呈する脳波異常所見

周期性パターンの異常脳波代表例はPLEDsやPSDです。 教科書的にはPLEDsといえばヘルペス脳炎をPSDといえばCJDの可能性が考えられ、重要な脳波所見です。 ただし、PSDやPLEDsは日本では周知されていますが、世界共通の用語ではあ...
高齢者てんかん

高齢者てんかんシリーズ その1 –TEAとTGA–

てんかんの60歳以上の有病率は1.5%とされていますが、超高齢化社会を迎えた日本での有病率(高齢者てんかんの有病率)はもっと高いことが予測されます。 高齢者てんかんは、一般内科、救急診療でも精通する必要性の高い分野ですので、シリーズで紹介し...
てんかん発作症候

知っておきたい診断特異性の高い「てんかん発作症候」 その1 

てんかんの診断には問診がとても重要です。 てんかん診断のために必要な知識、特に診断特異性の高い「てんかん発作症候」を知っておくことはとても重要です。 今回は、「この症状は、てんかんの診断においてとっても重要」という知識をご紹介したいと思いま...
不随意運動

蘇生後脳症の不随運動(ミオクローヌス)にはペランパネルを!?

Lance−Adams症候群は蘇生後脳症(低酸素脳症)に伴った不随運動(ミオクローヌス)を呈する病態を総称します. 神経内科医であれば,この不随運動の治療に関して,一度はコンサルトを受けたことがあると思います. このミオクローヌスは皮質興奮...
タイトルとURLをコピーしました