将来のてんかん発症を回避する7つのポイント

<てんかんはcommonな脳疾患>
てんかんは、あらゆる年代で、いつでも発症しえる脳疾患で、100人に1人と比較的高頻度で見られる身近な疾患です。
いつでも、誰でも、てんかんを発症する可能性がありますが、特に65歳以上では発症率が高いことが知られています。
<加齢とてんかん>
超高齢社会にある本邦は世界に類を見ない高齢者てんかん発症国なのかもしれません。高齢者にてんかんが多い理由は、脳卒中、認知症、脳腫瘍などに関連して発症する「てんかん」があるからではありますが、もちろん「加齢」という因子自体もてんかん発症に関連している可能性が推測されます。では「加齢」を規定する様々な因子のうち、どのようなものが将来のてんかん(つまり高齢者てんかん)につながるのかは明らかではありません。
<加齢のどの要素がてんかんを発症させるのか?>

JAMA neurologyに掲載された大規模な前向き観察研究では
qowisi.png
caokcaaeig.png
高血圧症、糖尿病、喫煙、APOE ε4などの生活習慣病に関わる因子は、将来のてんかん発症のリスクを高め
運動習慣や、適量の飲酒などはてんかん発症のリスクを下げる
と報告しています。
さらに、より生活健康度が高いほうが(Life Simple 7 scoreが低いほうが)将来のリスクをより下げることが示されました。
<Life Simple 7 scoreとは?>

Life Simple 7 scoreは以下の7つの項目からなる健康指数とでも表現可能な評価項目です

sisdafea.png
・ Eat Better:健康的でバランスの良い食事
・ Get Active:適度な運動
・ Lose Weight:体重管理
・ Quit Smoking:禁煙
・ Reduce Blood Sugar:血糖値を下げる
・ Control Cholesterol:コレステロール値を適正化
・ Manage Blood Pressure:血圧管理

つまり、将来のてんかん発症の回避のためにはこのLife Simple 7 scoreに該当するような、生活習慣病を回避することが、重要である可能性があります
今後は、この生活習慣病予防として、どのような基準での管理が実際に将来のてんかん発症を予防できるのか、といった検証が期待されますが、てんかんも生活習慣病のスペクトラムの中に部分的には位置する可能性があるという点は大変興味深い点です。
★★脳波の推薦テキスト★★
『脳波判読オープンキャンパス(診断と治療社)』
・図書の詳細はこちら
・アマゾンでの購入はこちら
↓↓↓
71BwgFchlvL.jpg
本書の特徴はこちら
↓↓
sssssfgebwr.jpg
【てんかんテキスト】
「てんかん、早わかり! 診療アルゴリズムと病態別アトラス」
豊富なアトラスとアルゴリズムで諸学者向けのてんかんテキストです。
Amazonにて先行予約が可能となりました
【Amazon.co.jp】
【脳波判読ハンズオン:動画コンテンツ(初学者向け)】
https://www.youtube.com/channel/UC8fQhXxMaey6Bm80ZHGm-ig
【毎週月曜日に開催しているウェブでの脳波勉強会】
参加希望はこちらをご参照ください。医学生・医師あるいは検査技師であれば医局や病院に関係なくどなたでも参加できます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました