BAFMEとは:原因遺伝子異常、臨床経過、加齢

今年の日本神経学会に参加し、BAFMEの臨床研究の発表をしました。
BAFME(benign adult familial myoclonus epilepsy)とは常染色体優性の遺伝性神経疾患で、てんかん発作と特有の振るえを呈する比較的経過良好とされる疾患ですが、実際にはその長期経過においては「加齢」とともに振るえなどは症状悪化することも知られています。
<BAFMEの原因遺伝子異常が近年発見された>
一方、近年このBAFMEの原因となる遺伝子異常(expansions of TTTTA and TTTCA repeats)が発見され、かつ「その異常伸長リピート数の大きさはBAFMEのてんかん発症年齢と負の相関がある」ことも明らかとなりました(Ishihara, et al., 2018 Nature Gene)。このリピート数の大きさは長期経過での「症状進行」にも影響を与えるのだろうか?というclinical questionを元とする研究が今回の発表内容になります。
<BAFMEの異常伸長リピート数は臨床経過にどのような影響を与えるのか?>
結論としては、リピート数の大きさは、長期的症状進行の相関性は高くなく、むしろ「加齢」という因子の方がより症状進行には大きなインパクトがある可能性が示唆されました。
今後は長期経過における再現性や、たの因子の影響(例えば薬剤治療の影響)などについても検討していく必要があります。
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